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 今月の赤木さん

インターネットで楽しむ芸術の秋!?


        際的なオークションでゴッホの絵が何十億円で落札されたなんてニュースをたまに聞きます。趣味のいい愛好家ならまだ許せますが、投機の対象に買って金庫にしまっておく連中などは最悪です。
         一般的に美術の場合、オリジナルが至上の価値を持つから余計な人間に目を付けられるんですね。
         その点、音楽や文学は表現媒体が複製でもその内容そのものが評価されるからずっと本来的だし健全です。こういう意味で絵画だって複製の良さがもっと評価されるべきだと私は思うのです。ちゃんとした複製ならオリジナルと同じくらい語ってくれるはずだし、内容に乏しいオリジナル作品で美術館の空いた壁を埋めるなら、質の高い作品の複製を紹介する方が鑑賞者にとって幸せというものです。
         小林秀雄はゴッホの複製画(烏の群れ飛ぶ麦畑)を日本で見て非常に感動し、ゴッホの書簡に関するすぐれた本を書きましたが、その後オランダの美術館でオリジナルを見たら、複製画の方がいいと感じたというから面白いですよね。

        て、ふだん美術と接する機会の少ない人は、その画家の代表作何枚かは知っていても、ほかの作品はほとんど見たことがないということが多いのではないでしょうか。画家によっては非常に多くの作品があり、特に創造的な画家は各時期で大きなスタイルの変化があるので、一部の代表作の印象だけで好き嫌いを決めてしまうのはもったいないです。ネット上の美術サイトなら画集を買ってこなくても気軽に「デジタル複製画」をブラウズできます。この中からあなただけの名作を探訪してみるのはいかがでしょう?美術サイトの多くは画像の質も悪くないし、場合によっては安い画集で見るより迫力画像があったりします。

        Vincent Van Goch Information Gallery」は作品の膨大な画像データベース、年譜/作品のデータベースがあって非常に充実しています。年譜や作品のデータベースは様々なファイル形式(Excel,Word, Text..)でダウンロードできます。
         利用の仕方として例えば、「ゴッホの手紙」(岩波文庫/みすず書房)を読みながら、1888年の7月の手紙で出てくる「ラ・ムスメ」という題の絵はどんな絵だろうと思ったら、データベースから探してクリックすればすぐ見れます。私も画集は何冊も持っていますが、知らない絵も結構ありました。
         ただこの個人サイトは充実した内容がゆえに運営経費がかさみ、資金難から存続の危機に瀕しているそうなので、見るのはお早めに。早く誰かスポンサーが見つかるといいんですけど。

        Paul Cezanne」のページはセザンヌの年譜やセザンヌ論に加え、各作品を静物、風景、人物、水浴などに分けて作品を紹介してあるので見やすいです。セザンヌは不思議な画家で、ピカソのように圧倒的な技術やパワーで正面から迫ってくるわけではないのに、しっかりと心を捉え忘れられないのです。

        Claude Monet」 モネは光の効果を特に追求した印象派の巨匠ですが、絵の具の混色による濁りを避けるために点描法を開発したりしました。そういう意味で、反射光でなく、絵自体が光るCRT上でのデジタル複製画の鑑賞は、印象派に最も適しているかもしれません。

        Henri Matisse Art Gallery」は大画面じゃないので逆に気楽にブラウズできます。やっぱり色彩の豊かな画はCRTでも映えるし、壁紙にも最高!

         他にご自分の好きな画家を捜す場合は「WebMuseum」にはかなりカバーされていますのでご覧下さい。元は個人で始めたものらしいですが大規模で内容も充実しています。

        こういうサイトばっかり見てるとISDNを真剣に考えてしまうなあ。