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 今月の橋本さん

この人たちはネットの達人です


        ンターネットをうまく使いこなしている人というのはまだまだ少ない。
         「コンピュータを買って操作を覚えて、プロバイダと契約して面倒な諸々の設定の苦難を乗り越えてやっと使えるようになったインターネット。でも、これをどう使ったら趣味や仕事に役立つの?と頭抱えて毎月インターネット雑誌読んでるけど、いまだにインターネットのどこらへんがすごいのかよく分からん、どうにかしてくれ。」
         というのが実のところ利用者大半の胸のうちなんじゃないだろうか。インターネットは世界を変えてしまうくらいのパワフルなネットワークだというのはプロバイダやソフトメーカーや出版社の宣伝文句で幻想に過ぎないのだろうか?
         いや、それは決して違うのである。断じて違うのである。筆者はインターネットがきっかけで500人以上と実際に会ってきたが、確かにインターネットで人生を変えた人がいる。そして世界なんかも変えちゃおうと企んでる人たちがたくさんいるのである。今月はそんな私の身近にいるネットの達人たちの達人ぶりの紹介になるらしい。はじまり。

        ●神田敏晶氏
         神田さんはパワフルなオヤジである。常人じゃないような気がする。職業は「放送局」。だいたい世の中に職業を「放送局勤務」と答える人はいても、「放送局」と答える人は神田さんしかいないかもしれない。このパワフルなオヤジはもともとはマーケティング関連の仕事をしていたらしいのだが、ある日突然思い立ち独立、たったひとりで「世界で一番小さな放送局」KandaNewsNetworkをインターネット上に開局してしまった。
         神田さんはデジタルカメラ片手に世界を飛びまわる。行きたい国に行くチケットをまず買ってしまう。そして成田から出版社に電話をかける。「今まさに○○国へ行ってきま〜す。面白い映像取れそうなんですがインターネットで流すビデオを買い取って頂けませんか?」。神田さんはそのままアポもなしにネットスケープ社を訪問して受付で粘りに粘ってサーバルーム独占取材をしてしまったりビルゲイツ(マイクロソフト会長)やらスティーブジョブズのインタビュー映像を撮ってきてしまう。おそるべしKandaNewsNetworkである。こうやって世界を年に何周もして世界のコンピュータ企業や博覧会を映像にしては、インターネットで流す。普段は神戸の書斎兼スタジオから日刊電子メールマガジンを発信したりもしている。
        KandaNewsNetwork
        関西インターネットプレス

        ●家本賢太郎氏
         16歳。車椅子。法人社長。野球少年だった家本君は難病の手術がもとで数年前に歩けなくなってしまった。そこでコンピュータを始める。そこまでは普通だった。そこで好きなコンピュータの基盤のデータベースを作ってパソコン通信で公開したら、その充実ぶりに企業から声がかかった。そこでこれはビジネスにできると思った15歳はいきなり合資会社クララオンラインという法人を作り、企業のインターネット導入コンサルティングを始めてしまう。抜群のビジネスセンスと15歳の話題性によりビジネスは大成功。初年度で数千万を売り上げ、今年は近日株式化が決定している。クララオンラインは社員が何十人もいるが、家本社長はまだ会ったことのない社員が多い。そう、すべてを電子メールの連絡ですすめていくバーチャルカンパニーというやつなのだ。クララオンラインはComputerNews、SoftwareExpressなど10種類以上の電子メールマガジンを発行もしている電子出版社でもある。そのほとんどが万単位の読者を獲得、広告運営で事業展開もしている。最近はインターネット放送分野への進出のプランを持っていると教えてくれた。講演会に忙しい毎日。16歳である。どうかしちゃっている...。
        Clara Online

        ●岸本栄司氏
         インターネットでTシャツを売っている人である。どのくらい売っているかというと月に400万くらい売っている。日本のインターネットビジネスの草分けであり、講演会には大企業の部長クラスが大勢やってくる。「商品に愛情があればなんでも売ってみせる」「インターネットでは1番手と2番手以外はビジネスになりえない」「これだと思う一品で勝負せよ、たくさん商品をならべてはネットでは売れない」。長年の衣料店舗経営の豊富な知識と独自の哲学による熱い語り口は評判になり、ついには本になってしまった。今や日本のインターネット通販経営者の教祖とも言える存在である。実は岸本さんはインターネットもコンピュータも中年になってから始めたまったくの素人だった。岸本さんのバーチャルショップは大手企業の開く巨大電子ショッピングモールのようにプロのデザインではない。岸本さん自身が参考書片手に作ったホームページだ。それなのに巨額の投資をつぎ込んだ大手企業よりよく売れる。
        アメリカ衣料のイージー

        ●甲斐真樹氏
         甲斐さんは大学生だった数年前、インターネットの面白さを知り、インターネットでビジネスをできないかと考えた。すごく考えた。そこで、インターネットのビジネスとして形になりやすそうだとの見込みのもとにいきなりサーチエンジンを弟さんと作ってしまった。そして企業広告を集め有限会社JapanSearchEngineを立ちあげた。まさにインターネット学生ベンチャーの草分けみたいな人である。私と同い年なのでとても親近感があったので一緒にお好み焼きを食べに行った。「ところでサーチエンジンの名前がDragonと言うのはなぜ何ですか?と尋ねてみたところ、「どらえもんとかドカベンとか、私は「ド」っていう音が好きなんで、やはりDragonで決まりだと思いました」という答えが返ってきた。なんだかよく分からない答えなのだが、JSEはサーチエンジン一括登録サービスやモチベーションサーチやホームページ投票評価システムなどを次々に発表し、いまや社員10人に満たないこの会社は大手サーチエンジン業界の一角を形成している優良企業である。
        サーチエンジンDragon

        こで紹介した人たちはインターネットを使っていろんなことを始め成功させた実例である。もしそれぞれのサイトを訪問されて何かを感じたら、メールを直接出されるといいと思う。みなさん想像を絶する忙しさだけれど、さすがにネットの達人たちである。真剣な相談には必ず返事を返してくれると思う。私もこの方々とはメールがきっかけで親しくさせて頂くことになった。いまは一緒に仕事をしたり遊んだり、一緒に海外取材に行ってしまった方や一緒に合宿?したりしている。こういうすごい人たちと知り合えるインターネットってほんとうにすごいなあと思う。やっぱりインターネットは役に立つのであると結論して今回のコラムは終わる。