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 今月の金子さん

世界の国からコンニチハ


        97年を振り返ってみると、国内外とも、思いもよらない事件や事故が続いて、あまりいい年ではなかったなぁという印象が強いですね。それもここ数年、毎年そんな思いをすることが重なっていて、新年を迎えるにあたっても、希望よりは不安が勝っている、そんな気分の方も多いんじゃないでしょうか。
         まぁ、せめて年末年始くらいは日常のゴタゴタから離れたいもの。マンネリ化したテレビの正月番組はあっさり無視して、ネット上で別な時間や空間に心を遊ばせるとしましょう。

        National Geographic>は、黄色い表紙で日本でもおなじみのアメリカの雑誌。先ごろ日本版も刊行されました。世界中のさまざまな地域での人々の生活や、科学上のトピックを、豊富な写真や地図とともに紹介するという編集内容で、このWeb版では過去のバックナンバーから最新版までの記事のダイジェストを読むことができます。テキストは英語ですが、画像を見ているだけでも楽しめるますし、さらに詳しく知りたくなったら、書店で日本版を買うという手もありますね。
         National Geographicのドイツ版といえるのが<GEO>。扱う対象はほぼ共通ですが、独自に編集されたもので、N.G.に比べて誌面のレイアウトなど、デザインのセンスの良さが感じられます。ドイツの出版物って、タイポグラフィがきれいなんですよねぇ。これも日本版が出ていますが、そこらへんの良さが生きていないので、残念。Web版も、さすがカッコイイです。ただしテキストは当然ドイツ語ですが…。
         「英語やドイツ語なんざどーでもいいっ!俺ぁフランス語でいっ!」というアナタには<Canadian Geographic>。その名の通りカナダの地理・科学雑誌ですが、テキストはしっかりフランス語です。雑誌そのものは実際に見たことはないんですが、内容的には前2誌とほぼ同様のようです。これもそのうち日本版が出たりするんでしょうかね。他にフランス国内でこの手の雑誌があるんでしょうか、ご存知の方、教えてくださいね。

        年まではワイドショーの友だったのに、今年になってからなにかと忙しく、ほとんどテレビを見なくなってしまいました。そんななかで唯一の例外が<TBS>系で放送中の<世界遺産>。ユネスコが指定した、世界各地に存在する貴重な自然や文化資産を、美しい映像で紹介するこの番組を見ることが、週に1度のお楽しみになっています。東京エリアでは日曜夜の放送なので、月曜を翌日に控え「仕事に行きたくない!衝動」がフツフツと沸き上がること請け合いです。ある新聞の番組評で「掘り下げが少なく、ただの動く絵はがき」と批評されていましたが、そんなムズカシイこと言わないで、ただひたすら眼の悦楽に浸っていられる番組があったっていーじゃないっすか、ねぇ。
         それでも、この番組で興味をひかれて、もっと知りたいと思ったら、<UNESCO>の<World Heritage Center>で情報を集めればいいわけで、う〜ん、インターネットってやっぱ便利じゃ、と素朴に感心しましょう。さらに、MITと並ぶ名門<California Institute of Technology>(カリフォルニア工科大学)には<UNESCO World Heritage List>なるページがありまして、そこからそれぞれの世界遺産に関連したサイトへリンクが張られているので、テレビ番組で得たイメージを「掘り下げ」るには格好の入口になります。関心の持ち様は人それぞれなんだから、「掘り下げ」なんてテレビを当てにしないで自分でやればいいんですよねぇ。
         まぁ、そのためには個人が情報を探すための環境が整っていることが前提条件となるわけですが、その点では日本はまだ整備途上といった状態のようです。<日本ユネスコ協会連盟>にしても、手作り風なのはいいんですが、あまり子供っぽくしないで、もうちょっと大人の関心にきちんと応えられるページを展開してほしい。日本でも世界遺産への関心が高まっているだけに、「もっと頑張れ!」と応援したくなります。

         さてさて、97年は日本語対応の高機能な検索エンジンが登場し、雑誌でも検索をめぐる特集が数多く見られました。インターネットももはや日常化し、その上でやり取りされる情報の質が問われる時代になってきたといえるでしょう。98年はどんな年になるのやら、皆さんもよいお年をお迎えください。