宮内泰介

 最近異様に短いメールをときどきもらう。携帯電話にくっついているメール機能によるものだ。短いから、味も素っ気もなく用件のみ書いているか、とくに用件がないときには、俳句のような広告コピーのような文を書いてくる。長いだらだら書いたメールに慣れていた者にとって、ちょっとしたカルチャーショックを与えてくれる。

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◆◆今月の宮内さん〜PDFワールド◆◆

方近PDFに凝っている。
 PDFとは、Portable Document Formatの略で、<アドビシステムズ社>が開発した文書配布のためのファイル形式だ。Acrobat Readerという無料で配布されているソフトを使って、誰でも読むことができる。
 きっかけは、大学のゼミの学生たちの研究成果をなんとか公開できないだろうかという思いからだった。ゼミでは一昨年は古紙リサイクル問題を取り上げ、昨年は都市の自然環境と住民というテーマを取り上げた。学生たちは思った以上にがんばってくれ、あちこちにフィールドワークに出かけ、それなりの調査成果を出してくれた。それを内部に埋もれさせておくのはもったいないので、報告書を作った(昨年度のは制作中)。しかし、印刷には部数に制限があるし、そういう報告書が多くの目に触れる機会も少ない。遠くの人でそういう報告書を欲しいと思っている人がいたとしても、その人が私たちの報告書の存在を知るのは至難の業だ。

いうわけで、やはりインターネットの出番である。この場合、通常報告書をHTML化するという手段を取るのだろうが、それにはいくつか問題がある。一つには、HTML化は結構面倒くさいということだ。きれいに見せようと思えば思うほど面倒くさい。もう一つは、元の報告書と内容や形式が少しずれてくるということだ。たとえば、元の報告書には、ページ数が打たれていて、どのページ参照みたいなことが書かれていたりする。そんなこともHTML化すると崩れてしまう。
 そこでPDFだ。PDFでは、印刷されたものとまったく同じ体裁になる。それがWordだろうが、Excelだろうが、Photoshopだろうが、同じになる。あるいは別のソフトから作ったファイル同士をくっつけて、一つのファイルにすることもできる。さっそくAcrobatというこちらは有料のソフトを使ってくだんの報告書をPDF化してみた。印刷するのと同じ要領でPDFにする。作業としてはあっという間だった。
 これは面白いというわけで、次に取り組んだのが、学生たちの卒論のPDF化だ。卒論というのも、悲しい運命で、たいていはその大学の奥深く眠ったまま、ほとんど誰の目にも触れないで終わる。中には非常に貴重な調査を行った卒論もあるのに、その存在を知ることすら難しい。私が卒論を書いたころは手書きだったが、今はほぼ100%パソコンかワープロを使っている。それならば、PDF化は簡単だ。というわけで、これもあっという間に作業が終わり、それを<私のホームページ>上で公開するというやり方をとった。
 つまり、印刷物として作ったものをそのまま流用できるというのがPDFの強みだ。
 たとえば<石川県輪島市のページ>では、市の広報をそのままそっくりPDFで公開している。こういう印刷物もいまではほとんどがパソコンの画面上で作られている。だから、PDF化はきわめて簡単なのだ。
 企業や各種団体のカタログや広報誌なども、そのままでPDFにして、Web上で公開できるから、利用している企業・団体も少なくない。
 消費者団体の全国組織である全国消費者団体連絡会も、機関紙やチラシなどをそのままPDF化している。ミクロネシアの核実験被爆者たちを支援するNGO、<ブンブンプロジェクト>、そのニュースレターをそのままPDF化して、Web上で公開している。

PDFを利用しているページを探していたら、おもしろい会社のページに出会った。大阪の在日コリアン経営の会社<KBS>は、多言語による印刷事業に取り組んでいる。仕事でもPDFを使う一方、ホームページ上でも、韓国語、中国語、タイ語、そして日本語の混在したPDFファイルを公開している。これは通常のWebファイルでは実現できないわざだ。
 もうひとつおもしろいページに出会った。毎日新聞が発行している<こねっと学校電子新聞>。全国の学校から寄せられた記事を元にPDFで作った全国版「学校新聞」である(発行は週刊)。「人・まち・学校 」のページや「地球環境」のページなどがあって、子供向けといってあなどれない内容だ。
 PDFにも欠点がないわけではない。Acrobat Readerをインストールしておかないと見ることができない、というのは初心者にはちょっとつらいかもしれない。また、PDFの中身は、gooなどの検索ページでは引っかからないので、見つけたい人に見つけてもらえない可能性がある。それに、Acrobat Readerを使って画面上で見るのは、必ずしも見やすいわけではない。

 なお、PDFの技術的なことについては、<PDF page><KT World>が充実している。

今回アクセスしたページ


アドビシステムズ社
(http://www.adobe.co.jp/)
Taisuke Miyauchi's Home Page
(http://reg.let.hokudai.ac.jp/miyauchi/)
石川県輪島市のページ
(http://city.wajima.ishikawa.jp/)
ERiX-Press
(http://www.erix.com/index.htm)
KBS Japan
(http://www.kbsjapan.com/index.htm)
こねっとワールド
(http://www.wnn.or.jp/wnn-s/)
(株)ユニット ホームページ
(http://plaza4.mbn.or.jp/~unit/index.html)
KT World
(http://www2s.biglobe.ne.jp/~KTworld/index.html)


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