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 今月の田中さん

東洋医学のススメ


        の冬、二度ほど大きな風邪をひいてしまった。一度目の症状は、高熱と喉の痛み、二度目は、吐き気が伴う何ともいえない気持ち悪さに悩まされた。帰宅途中に何度か途中下車し、ベンチに座った・・・(オエッは未然に防げた)。今となっては「何がどうなったんだというくらい」元の体調に戻っているが、風邪で悩まされたのは紛れも無い事実なのである。仕事がら健康には普段から気をつけているつもりなのに、なぜか風邪がはやりだすと、決まって巻き込まれてしまう。「風邪は万病の元」なんて幼少の頃からよく耳にするが、少し寒くなったりして風邪が流行るとTVでも「この度の風邪による死者○名」なんてニュースになる。今期で言うと社会問題になった香港の鶏ウイルス?に犯されなかっただけでも「これ幸い」と考えていいだろう。

        見において風邪っていう「病気?」は、どこからともなくやって来て、いつの間にやら姿を消していく。「ハイこれで完治です」といえるのは結構な時間がかかったりする。大抵は、何となく不完全な状態での社会復帰を集団圧力によって促される。そのような状況下において、じっくりと風邪の原因や生活方法の改善なんてそうそう考えてもみない。でもね、原因の有無を考えてみると、解答選択肢は「ある」のひとつに他ならない。
         風邪をはじめとする病気等の対応には、「病院に行く診てもらう」「薬を飲む」「早く寝る」「卵酒を呑む」「ネギを巻く」「寝坊してみる?」「会社を休んでみる?」など専門的なことから民間療法的なことまで多種多様であるが、ここは是非とも「東洋医学」的なアプローチで臨んでいただきたい。「風邪をひいたら葛根湯」で有名な漢方薬から生命を養う「養生」やインド医学の「アーユルヴェーダ」等と東洋医学は、どことなく神秘的でありながら現代社会の歪みにマッチした考え方ではないかと思う。

        戸・松岡鍼灸院>のHPは、東洋医学の多彩性を「インドの医学」「チベット医学」「漢方医学」等に別けてわかりやすく解説してある。特に最近話題になっているインド医学の古典「アーユルヴェーダ」についての記事を紹介している。例えば尿の変化を研究した「飲尿療法」や気候までを考慮した「食餌療法」などが例としてあげられている。「チベット医学」は、インド的な脈診や尿検査、漢方的な薬餌や鍼灸を兼ね備えたものとして紹介されている。他にも鍼の「ツボ」などのコーナーがあり広く見識を深めることが出来る。

        本政治氏の<日本伝承医学>は、「自分の健康は自分で守る」ことの手助けページ。「漢方医学、古代日本人の生理観・人体観」を基礎に生命原理の神髄を説く感慨深い仕上がりとなっている。推奨する健康法としてのキーワードは「呼吸・睡眠・食事・運動・思考・排泄」の6項目としている。また「養生」に関しては、四季を要因取り入れた発想で「春養生」「夏養生」「秋養生」「冬養生」と説いてある。季節に合ったライフスタイルの提案は、まさに日本における社会病理に悩まされたサラリーマンにとっての「養生訓」と言えよう。

        漢薬をはじめ、伝統薬物として忘れてはならないのが<富山医科薬科大学・和漢薬研究所>のHP。長年の経験で安全性が確認されてきた伝統薬物にメスをいれ、本質解明を追求する研究組織。ホームページの内容は、資源開発部門や生物試験部門などの各研究部門の紹介や和漢薬研究所のQ&Aとなっている。「Q&A」では、研究所の雰囲気、どうやったら研究所に入れるか?研究所の将来など素朴で楽しくPRしてある。
        *富山医科薬科大学・和漢薬研究所

        畿大学東洋医学研究所第二研究部門の<近代漢方にようこそ>は、漢方近代化の理論とアトピー性皮膚炎や湿疹、にきび等の症例について紹介してある。知的好奇心のある方は「生薬の図譜」などいかがでしょう?「主要古方生薬省略記号」「主要後世方生薬省略記号」のリストも搭載してあります。これがあると難しい漢方の名前も振り仮名がついていてバッチリです。また、Q&Aも漢方薬の副作用、効果などの素朴な疑問に対しても解答されています。

        洋医学がん研究所>は、東洋医学の見地から「がん」の治療法、予防法について紹介している。ここでのがんの治療は、東洋医学の治療と西洋医学の診断などの東西両医学の長所を上手く取り入れたIntegrativeMedicine(統合医学)を提案している。がんの治療法として「煎じ薬」「軟膏剤」それに動物薬を低温下で蒸し焼き炭とし、生薬自体の問題点を解決した「動物炭薬」の組み合せを提案している。また、治療を行う前提として身体の物質の流を正常に戻すことを訴えている。スポーツでも言えるが身体のバランスを元に戻してから実践しないと歪んだまま活動することになり、スポーツ障害を起しやすくなる。何事も全体バランスが大切ということでしょうか?

        日本堂>は漢方をはじめ自然食レストラン「道庵」において十穀米(アワ、ヒエなどの穀物を十種類)や薬膳を提供している。健康をもたらす正しい食事として歯の構造からくる穀菜食や季節の地元食材を薦める身土不二、全体を食す一物全体、季節によるあった食品バランスの陰陽調和等を提唱している。HPは、「食」に関することだけではなく生活習慣病に対する養生訓等も述べている。ここでの養生は、「心」「食」「動」「休」「環」の5つに分けて考え、それぞれの養生の心がけが記されています。また「ビジネスマンが悩む15の症状」と題して、各種のストレス状況を分析!「ストレス対応能力」のチェックや二日酔いに良い食べ物、悪い食べ物など具体的に記されてある。

        術的に東洋医学を見てみたいという方は<東洋医学とペインクリニック研究会>。研究雑誌のコンテンツが掲載されています。東洋医学の研究機関は幾つかHPを立ちあげてはいるものの、その多くが学校の入学案内であったり、イベントの紹介であったりする。再評価される伝統医学を単なる伝統で終止させないためにも、ますます多くの研究報告の公開が望まれる。中国最古の医学書である「黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)」からなる養生思想を、現代の解析力で明らかにし世に広めていただきたい。

        洋医学というなんとも神秘的で摩訶不思議な医療が、アジア諸国はもちろんの事、欧米諸国の人々にも対処療法的な弊害から認識されはじめている。社会における様々な問題の解決策も現代科学の分科現象から、東洋思想を反映した包括的スタイルへトランスファーしていくのではないだろうかと考えてみたりもする。