田中一徳

 弟の結婚式のためカナダへ旅立つ。沿岸の温暖な気候と内陸のピリッとした寒さを体感する。旅中、1泊だけバンフのユースホステルに泊まる。シーズンオフにもかかわらず日本人1人と出会う。雄大なカナディアンロッキーと自然の動物達に心振れ睡眠時間も東京に居るときの2倍近くとった。自分の結婚式ではなかったが、久しぶりに充電できた。自分の結婚式はきっと充電できないだろう…。

◆◆今月の田中さん〜世紀末の時限爆弾「西暦2000年問題(Y2K)」◆◆

1世紀を前に、西暦2000年問題が現実的になってきている。というか、すでに各方面で本格的な対策が始まっていることから現実問題といってもよいであろう。周知のように「2000年問題(Y2K=Year2000)」とは、コンピューターシステム上の西暦の日付処理が4桁でなく、「99年」のように下2桁で表現してきたことに起因する。例えば、「99」の次は「00」というような具合で自動車やバイクにある走行距離メーターのように基準値(出発点)に戻ってしまうのである。その結果、表示される日付が変わったり、時間の前後関係や計算処理の狂い、コンピューターシステムの停止や誤作動、ファイルの消去などが予想されている。これは、家庭にある電化製品、パソコンをはじめ企業のオフコン、電車、飛行機、船などの交通機関、病院にある医療機器、衛星、通信機器など目に見えるところから見えないところまで多くのハードやソフトが2000年問題の対象となる。万一、2000年問題に対する対策が施されていない場合は、文明化に依存しつづけている人間生活は、営業困難であることは安易に想像される。つまり、2000年問題によるコンピュータシステムの崩壊や混乱は、日本国内の問題でなく全世界共通の問題であることを認識しなければならない。そこで、今回は各方面で騒がれている2000年問題にスポットを当ててみるとする。

もそもなぜ、2000年問題が発生したのか?原因はどうやら単純なようである。過去におけるシステム開発者が1)2000年問題を意識していなかった2)2000年までシステムが活用されると考えていなかった3)西暦を2桁と簡略化したことがあげられる。さらに厄介なことに、2000年は、閏年となっていることである。1年は365.25日あり4年に1回は、累積が1日となり閏年となる。つまり4で割り切れる年は閏年となるのである。しかしながら100で割り切れる数は閏年としないことが約束されています。なのに400で割り切れる年は、閏年に戻す約束事もあるのです。400年に1回は、新世紀のはじめの年でも閏年となるのです。なんともかんとも2度と体験することのないだろう、珍しい年なのです。足立晋氏の<Y2K JAPAN>は、2000年問題をいち早く取り上げ、研究論文から最新ニュースまで「2000年問題とは何か?」を分かりやすく解説されている。加藤忠宏氏の<TOKAI BUSINESS NETWORK NEWS>も中小企業診断士の視点から2000年問題の企業対策を詳細に渡り公開している。

常生活でお世話になっている乗り物系も対策は進んでいる。<JR東日本>では、西暦2000年問題の対応を完了する時期は、重要なシステムについては原則として1999年6月、その他のシステムについても1999年11月には全てのシステムの改修及び確認試験を終える予定である。また、座席予約システムや乗車券類の販売システムは模擬テストも含め対応を完了しているとのこと。なおサイトには、「この文書は、当社がコンピューター西暦2000年問題に対して最善の努力を行っていることを示すものであり、当社が、何らの保証、義務の負担、または権利の放棄を表明するものではありません」と付記してあった。こちらの対策も抜かりがありません。<西鉄>もパソコン,ホストコンピュータ、電車車両、バス車両、通信装置、課金装置等の対策機器をあげ「西暦2000年問題対応委員会」のもと各部門・グループ各社毎に、問題に対する推進体制を整備し、調査と対応を進めている。1996年7月より取組みを開始し、1999年6月末までには可能な限り模擬テストを完了する予定とのこと。<JAL>は、1995年から情報システム室を中心に保有するコンピュータシステムを対象とした取り組みを開始し、1998年6月には「2000年問題プロジェクトチーム」を設立、1999年2月には社長を委員長とする「2000年問題委員会」を設立し、全般的な対応策のフォローアップに加えて、問題が発生した場合のバックアップ策の策定を図る等と万全な取り組みを更に補完する体制作りを進めている。2000年問題に関する費用は、現時点での主要コンピュータシステム関連で約30億円が見積もられている。(主要コンピュータシステムのソフトウェア改修やハードウェアの交換費用のみ)。

務として使っているオフコンも要チェックが必要である。特に、画面帳票表示の日付が2桁のモノやシステム導入が1992年以前のモノ総点検が必要となる。例えば会員管理をオフコン等でやっていると、請求書を誤発行してしまう場合も考えられる。つまり要チェックとともに、2000年対応のソフトの導入やデータ変換、テスト施行といった対応が必要になる。オフコンだけでなく、パソコンレベルでも2000年問題は深刻である。<マイクロソフト>のビル・ゲイツ会長も「マイクロソフトは西暦 2000 年問題がコンピュータ環境に与える影響についての情報を皆様に提供することを非常に重要であると認識しています。これは単に技術的問題に止まりません。このセンターはビジネスが直面している、この全世界的な問題の解決をサポートします」と表明。最新のマイクロソフト製品に関する西暦2000年問題関連情報は、<マイクロソフト米国本社のサイト>にある。また、新サービスとして、マイクロソフト製品に関する西暦2000年問題の情報を収録したCD-ROM、「リソースCD」を無償で提供するサービスなどもある。日経BPが提供する<BizIT>も、最新の2000年問題に関するニュースが満載。ユーザー事例や製品の対応状況等もチェックできる。「2000年問題対策支援ツール」もあり技ありサイトといえる。

ったなしの時限爆弾に<首相官邸>も「コンピュータ西暦2000年問題」としてコーナーを提供している。「行動計画」や「行動計画の推進状況」「中央省庁/特殊法人等の対応状況」「地方公共団体の対応状況」といかにもお堅いイメージであるが、充実度は高い。日本の2000年問題に対する考え方、指針がどのような状況であるかを確認する上でも読んでみる価値はあると思われる。「2000年問題への対応についての周知徹底」では、官民挙げての周知徹底や「トップダウンの手法により組織全体として対応を行う」等と前向きな側面が伺われる。是非とも周知徹底して頂きたいところである。今後のニュースが楽しみである。

今回アクセスしたページ


Y2K JAPAN
(http://www.y2kjapan.com/)
TOKAI BUSINESS NETWORK NEWS
(http://www.tokai.or.jp/info/bnn/home/home.htm)
JR東日本
(http://www.jreast.co.jp/)
にしてつグループホームページ
(http://www.nishitetsu.co.jp/nnr/)
JAL
(http://www.jal.co.jp/)
Microsoft Japan ホームページ
(http://www.microsoft.com/japan/ms.htm)
Microsoft TechNet Home Page
(http://www.asia.microsoft.com/technet/default.htm?MSCOMTB=ICP_TechNet%20Home)
BizIT
(http://bizit.nikkeibp.co.jp/it/top/index.html)
首相官邸
(http://www.kantei.go.jp/index.html)


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