近況報告

 秋はいいですね。なんてったって、食べ物がおいしい。 夏の終わり頃から、なし、ぶどう、と始まって、今は栗、マツタケ、柿、 焼きいも、なす、もうなんでもおいしい。いっつも秋だったらいいのに。 しかしもうしのびよる冬の影。あつあつカップルには楽しい冬かもしれないが、 独り身にはただただフトコロその他全身が寒いだけ・・・
 ところでそんな私が最近、気になっているのが、アメリカに行ったら車はどんなのを買おうか、 っていうこと。寒い冬(カリフォルニアはそんなに寒くないんですが)も、 車に乗っていればへぇっちゃらさ、というわけで外を歩いていても走る車が気になる気になる。 以前カリフォルニアにいた時には日本車(すっごく多いのですよ)に乗っていたので、 今度は何か違うのがいいな。アドバイスはありませんか?

(Megumi)

【ついに面接、そして結果は―の巻】


 さて。前回、「さーて次回、すごいことが起こる!こうご期待!!!」 みたいな終わりかたをしたのですが、実は、 失敗談をここでご披露しなくちゃいけないんです。恥かしいけどその一部をご報告。


失敗その1 イタリアンレストランにいったこと

 面接のため、新宿のとある高級ビジネスホテルのロビーで待ち合わせた私とボスことMr.X。

 そしてMr.Xの第一声――“ま、食事でもしながら話をしましょうか。何を食べたい?”

Megumiココロの葛藤:
「に、に、日本食はまずい。きっと、出てくるおかずの一品一品について、 日本の文化的背景と、私の日本人としての見解も含めた深い考察を求められるに違いない」

「おフランスもまずい。テーブルマナーがなってない、 とかいうチェックがはいるかもしれない」

「おお。イタリアンならよいではないか。きっとメニューも横文字、 スパゲッティーなら万国民ウケするような食事だ」
Megumi:「は、は、はう あばうと いたりあん」

Mr.X:「オー、ザッツ ア グッド アイデア」

・・・・・。さて、イタリアンに入ったはいいが、 メニューを見て相手が硬直したまま。どうしたんだろうと思っていたら、

“僕は、イタリア語だめなんだよね。何て書いてあるのかな?”

げげげー。 イタリアンレストランではメニューもイタリアンだったのか!

結局、苦労してなんちゃらかんちゃらのソテーとか前菜の盛り合わせとかを 身振り手振りで説明することに。あーつかれたぞ。


失敗その2 無類の酒好き、大失敗

Mr.X:“何を飲む?”
Megumiココロのかっとう(再び):
「やっぱビールだ、ビールだよ。もうすでに喉がカラカラ」

「しかしここはレストランとはいえ、面接の場。そんなことが許されるだろうか」

「そ、そ、そうだ・・・迷ったときにはこれだ」
Megumi:“ど、どうぞお先に”

Mr.X:“おお、カリフォルニアのワインがあるじゃないか”

Megumiすかさず:「あい らいく ほわいとわいん」

「オオ、ユー ライク ワイン!!」

Megumiココロの叫び:
「げ、 まずい、まずいこといっちまったぞ・・・」

Mr.Xにっこり。 結局、二人でワインをボトル一本空けることに。 そしてメニューの説明で喉がかわいていた私は、いきなり1杯目のグラスをイッキ飲み。 「あ〜うめぇっ」とはさすがに言わなかったけど、 Mr.Xの半ば驚愕した眼差しを感じざるを得なかったのである。


失敗その3 スパゲッティーは長かった

 コース料理を二人で食べるってのは、難しいということがよー分かった。。。 Mr.Xのパスタはペンネ型。私のはフェトチーネとかいう、長いやつ。 この長さが半端じゃぁなかった。どうフォークをつかっても、 一口に入る大きさにまとまらない。しかし相手はパクパク食べている。 追いつかなければ、彼が空っぽのお皿を前に私をじろじろと見つめることになる・・・

ええぃ、入れてしまえ。 ああ、入らない。口からはみ出ている。どうしよう。

・・・という私の苦悩など知らず、彼は会社概要について話しまくる。 そして目が合うたび私の口からどびゃーっとスパゲッティがはみ出ているのを見て、目のやり場に困る。この繰り返し。


失敗その4 会話にならない

 そんな調子で、会話には集中できずにただひたすら食べた。 なんせ舞い上がって、何を聞かれているのかも分からなくなってしまったのだ。
“今の仕事は楽しいですか”
と聞かれて沈黙(毎日会社帰りに飲むのが楽しみです、とでも言えってか)。
“給料はどのくらいを希望しますか”
なんて聞かれて面食らって沈黙(後から聞いたら、これはごく普通の質問であり、 当然面接に臨むにあたっては、答えを用意しておかなくてはならないものだそうだ)。

 最後にデザートとコーヒー−−という段階になって、 「最後に何か質問は?」と聞かれ、何を思ったのか、私は即座に

“社員食堂はありますか?”
と口走ってしまったのだ。Mr.Xは面食らったに違いない。しかしにっこり笑って、
“来月からオープンするんですよ”
と答えたのはさすがセールスの達人だ。おおっと、感心している場合ではない。


そしてがっくりする別れ

 食事が終わり、別れる段になって。

“この件についてどうなるか、お伝えできるのは早くて4週間後です。 カリフォルニアでも何人か面接する予定だし、僕の上司とも、 もう一度予算等々について話をしなくてはならない。とにかく、期待しないで。”
ガガーーーーーン。Mr.X、ここへきて妙に消極的。しかしこの日の状況から考えて、 これは当たり前のリアクションか・・・。
 「お、落ちた」私は思いました。無理もない。スパゲッティーが口からはみ出てて、 質問といえば社食の心配くらいしかできないやつを、会社がわざわざ雇うわけがない。


そしてびっくりする結末

 苦悩と後悔の3週間が過ぎ、電子メールでごきげん伺いをすると、 新宿にある日本の支社でもう一度会いたいという返事。出かけて行くと彼は超多忙で、 昼ご飯を食べながら話をするから待っててくれないかと言う。げげげ、また食べ物だ。 今回Mr.Xは、とことん私にしゃべらせる攻撃に出た。

“先日の面接以降、なにかご質問は?”

 この一言だけ述べると、彼は黙々と食事を始めたのである。 そうかそう出たか、と、一生懸命この時のために考えてきた質問を並べ立て必死に応戦。 冷や汗ダラダラ、水をゴクゴク。そしてその会話の中でさりげなく、 彼はこう切り出したのである。

“もしあなたを私たちのセールス担当として、年俸XXXXドル、 ボーナスXXXXドル、そしてスターティングボーナスとしてXXXXドル、 有給休暇、病欠も認め、健康保険も提供し、 当社の規約に基づいて持ち株制度にも参加できるとしたら、 あなたはこの申し出について考えることができますか?”

“もちろん私は、日本支社のスタッフにも、 あなたを採用することについて意見を聞いてみなくてはいけません。 あなたがこれから、海を挟んで一緒に仕事をするかもしれない人たちですから。 でも、まず、あなたの意志を聞きたかったのです”

 ぎょえーー。 これって 「合格」ってこと!? きょえーきょえーきょえー。私は声にならない喜びの叫びを自分の耳に聞いていた。 そして何とか自分を落ち着けて、
“考えさせてください。今すぐにはお返事することはできません。よく考えて、 もう少しあなたの会社のこと、私が担当するかもしれない業務のことについて理解してから お返事をさせてください”
と、マニュアル通りの答えをし、その場を去ったのでした。


そしていよいよ・・・

 そんなカッコイイことを言ったけど、ココロではもう決めていた。 だって他に選択の余地があるでなし。その後は順調だったと我ながら思う。 再び連絡は電子メール上で行われ、自分でも驚いたのだけれど給与の交渉もし、 就職までのスケジュールも話し合った。人間、切羽詰まれば何とかなるものだ。 そして、
“オメデトウ、我々一同、Megumiさんが我が社の一員となることを歓迎します”
と電話で聞いたのは、家族旅行のためにバリ島へと向かう飛行機が、 まさに最終搭乗のアナウンスをしている、成田空港だったのでした。なんか劇的。

 

 さて、お騒がせいたしましたインターネット職探し、このように一件落着いたしました。 今は、アメリカで労働をするための査証(ビザ)の申請中。引越し準備など忙しくなりそう。
 これからは、カリフォルニアの暮らしなど、お伝えできればと思っています。 カリフォルニアといえばやっぱりワイン、ワイナリー巡りレポートなんてどうかしら? (WebMag喫茶室じゃなくて居酒屋WebMag、って感じだけど・・・)