近況報告

 やって参りました、カリフォルニアに!しかし、ここシリコンバレーの一帯は雨ばかり。 冬は雨季だから仕方がないとしても、毎日毎日どんよりしているのでは、 さすがに気が滅入ってしまいますね。晴れの日なら、 昼間はTシャツと短パン姿で出歩く人がいるほど暖かいのですが・・・。
 とにかく今のところは、アパート探しやら車探しやら、 その他いろいろと新生活の立ち上げに追われていて、のんびりしている心の余裕がないので、 お天気の良くなる春の訪れを待ちつつ、頑張る毎日です。

(Megumi)

【初出社、そして大解雇劇の巻】


ついにアメリカ上陸

 待ちに待った労働ビザも取得することができ、ついにカリフォルニアにやって参りました。 職探しを始めて、かれこれ7ヶ月。ここまでとても長く感じられたのですが、 振り返ってみると、幸運に恵まれていたんだなと思います。
 でも、まだまだこれから。ようやくスタート地点にたどり着いたばかりです・・・。


初出社は・・・

 私の新しい職場は、4階建ての大きなビルが2棟。 1階建てのオフィスが多いこの辺りでは、高速道路の車からも結構目につきます。

 しかし。入社第1日目から忙しいぃっー!!出社してホッと息をついている間もなく、 いきなりお客様とのミーティングに引きずり込まれ、 議事録作成という大役を仰せつかったはいいけれど。ずらっと並んだ人々の中で、 一体、この中の誰がお客様で、誰が社内の人なのかも分からないまま、 みんなが何の話をしているのかも分からずじまい。

 ミーティングが終わったと思ったら、今度は入れ代わり立ち代わり人がやって来ては、 「これはどうなってるの?」「あの件は?」と質問攻め。見る見るうちに、 目の前は仕事の山、山、山・・・。ボーゼンとしている間に、周りの人はみな帰ってしまい、 広いフロアに残ったのは私一人という有り様でした。

 さて、前々回もお話したように、 転職先の会社は相変わらず最悪の状態。ついにシリコンバレーの地元新聞でも話題になる始末。 「来週リストラがあるらしい」と聞いたのは、出社してなんと2日目でした。何でも、 1ヶ月ほど前に社長が明言したんだとか。そう言われてみれば、 みんな何となく落ち着かなような・・・。トホホ・・・。 ここで職を失ったらまた職探しかぁ。他につてもないしなぁ――などと、 何だかもう自分がリストラの対象になってしまったかのような気分。

 それでも、表面上はあくまでも平穏に時間が過ぎて行くように見えます。しかし、 リストラ計画が発表されたせいなのでしょうか、会社を辞めていく人の多さにもびっくり。 1週間のうちに、私の部門だけでも40人中5人が辞めていきました。 そんなこんなで、仕事で分からないことがあっても、誰に聞いたら良いのやら。 頼みの上司はいつもミーティングで不在。 新入社員向け説明会の様なものがあるかと思っていたのに、人事からの連絡も一切なし。 さすがの私も、だんだん不安になってきてしまいました。 つい1週間前までは、私なんかがいなくてもこの会社は何にも困っていなかったのだ、 解雇するのも簡単なんじゃないか・・・。


そして大解雇劇

 リストラ発表の前日、フロアのあちこちに、 さり気なく引っ越し用のダンボールが置かれているのに気付きました。 そして当日、リストラはこのように行なわれたのです。

  1. 朝10時、対象となる人は上司に呼ばれ、その事実を告げられる。
  2. 解雇に対する手当ての説明。
  3. 対象の人々は、片付けのためには残っていても良いが、 電子メールのアカウントは3時間後の午後1時に抹消される。
  4. そして12時、社員全員に社長からメールが届く――。
“今このメールを読んでいる時点で何も告げられていないあなたは、 今回のリストラの対象にはならなかったということです。”

 私は、幸いにもこの対象にはなっていませんでした。でも何か、居心地が悪いような気分。 昼食も自分の席で取り、あまり出歩かないことにしました。 他の人たちと目を合わせるのを何となく避けたい気分だったんです。 少し離れた席からは、本をダンボールに詰めているような音が聞こえていました。

 今回のリストラの対象になったのは、全社員の15%の人たち。 次の日、部門ミーティングが行われ、新しい体制が発表になりました。 少ない人数で会社の立て直しを図るため、みな今までより多くの仕事を受け持つことに。 そして無駄なところは徹底的に省く。ここは、と思ったところには思い切り力を注ぐ。

 新しい体制で走り始めた会社、私もその一員という気がやっとしてきました。

(つづく)