[Web Travelers]
[写真] 橋本大也
公開早々に見に行くのは大人気ないからよしとこうと心に誓っていたスターウォーズですが、私の中のフォースに抗えず結局、公開早々に見てきました。映像処理のIndustrial Light and Magic社恐るべしです。やはり感動してしまいました。うーん、素晴らしい。今週はMP3ミュージック特集です。CDクォリティの音楽がネットで聴けるようになりました。将来はスターウォーズのような映画館クォリティの映像がインターネットで公開される時代が来たりして。


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MP3で音楽を聴く

【MP3の流行と技術】
MP3ミュージックが大流行してますね。私はCDコレクターでもあるので、手持ちのCDをひたすらMP3形式に変換して仕事をしながらBGMに聴いています。CDと違って何百曲というデータをひとつのハードディスクに入れておけば、メディアの入れ替えが必要ありません。数百曲のデータをMP3プレイヤー側でランダム演奏モードにして鳴らしておけば、自分の好きな曲だけがかかるラジオ放送のようです。

米国にはサーチエンジンの検索キーワードの利用頻度ランキングを公開しているサイトが幾つかあります。
GoTo.com TOP100

SearchTerms

Hitbox

1999年7月現在どのランキングにもベスト10に「MP3」というキーワードが入っています。MP3がこれだけ人気が出たのは、ファイルサイズが従来のWAVE形式などと比較して10分の1になるという圧縮率の高さでした。

The MPEG Home Page

MP3とはMPEG-1 Audio Layer3のことで、国際的な技術標準化団体のISO(International Standardization Organization)のMPEG(Moving Pictures Experts Group)という作業部会が制定した規格です。MPEGには以下の大きな技術体系があります。

MPEG-1 → 動画と音声の圧縮技術。1992年標準化決定
MPEG-2 → デジタルテレビの標準技術。1994年標準化決定
MPEG-4 → 高品質のデジタルテレビやマルチメディア応用技術
バージョン1が1998年標準化決定、2は1999年標準化予定。
MPEG-7 → マルチメディア情報検索、フィルタリング、管理、処理に関する技術
2001年標準化決定予定。

今話題になっているMP3=MPEG-1 Audio Layer3は、MPEG-1規格の一部です。1992年の段階で標準化されていたのですが、当初はMPEGは圧縮を元に戻す処理が重いため、再生に専用のカードが必要であったりして、なかなか一般化できませんでした。

そこへ近年のCPUの高速化やハードディスクの大容量化、インターネットの普及が一度にやってきて、いきなり人気爆発したというのが今までの経緯です。

ご存知のようにMP3は違法にアップロードされたファイルがインターネット上に無数に存在しており問題になっています。デジタルデータは完全な複製が容易に可能なので、違法コピーが大量に出回れば音楽産業は大打撃を被ってしまいます。
これは回りまわってCDの販売価格などに上乗せされてしまったりすると音楽産業の従事者だけでなくユーザにとっても不利益になってしまいます。
複製の容易さが流行を呼び、危険視されるMP3ですが、もはやこのデジタルミュージックの流れ自体は元に戻りそうにありません。著作権に気をつけて楽しみたいものです。

【MP3プレイヤーと周辺ソフト】
さてMP3を楽しむには以下のようなソフトウェアがあります。

Windows付属のMediaPlayerはMP3再生機能を持っていますし、最近ではRealPlayerG2もMP3再生機能を持つようになりました。MP3専用プレイヤーソフトがなくてもMP3を楽しむことはできるのですが、やはりプログラム再生などを行うには専用ソフトがあると便利です。
Winamp

最も人気のあるMP3プレイヤーソフトの定番。再生プログラム編集機能など多彩な機能や強力なカスタマイズ機能があるので人気が高い。とりあえずこれがあれば良いのですが、本物のオーディオ機器と同じでMP3プレイヤーも嗜好性が高いソフトウェアです。いろいろと特徴のあるソフトが出ています。

SCMPX

日本人が作成しているフリーソフトのMP3プレイヤー。日本語なので安心感があり、曲名などが日本語でも文字化けしない。プレイヤー機能だけでなく、オーディオファイルのMP3変換機能を搭載しています。

YAMP

非常にユニークな形状をしたMP3再生ソフト。Windowsの四角いウィンドウの発想を完全に超越していて楽しめます。基本的に音質はどのプレイヤーでもさほど変わりないはずなのですが、デザインによって音まで変わって聞こえるのは不思議。

SONIQUE

デフォルトは近未来風のデザインがCoolですが、第3者が作ったスキンが大量に配布されており外観を思いっきり変更できます。スキンの数では、Winampの方が上ですが質的にはSoniqueの方がかっこよいものが多いと個人的に感じています。スキン変更もソフト内から可能なので気分転換に最適。

MPMan

MPManはソフトウェアではありません。ウォークマンのような携帯型MP3プレイヤーのハードウェアです。韓国のセハン情報システムが開発販売しています。

【MP3テクノロジーの新しい傾向】
さて、これでMP3の一般的な試聴方法は紹介してみましたが、更に進んだ使い方として、ストリーム化があります。MP3ファイルは高圧縮で小さいとはいっても、通常、POPSなら一曲3、4メガバイトあります。これをリアルオーディオのように、待ち時間なしで再生できるようにするソフトがあります。

MP3spy

Winampと組み合わせることで自分のPCからMP3ファイルを全世界へストリーム形式で公開することができるソフトウェアです。自分で歌を作って録音して流すことができるわけです。また世界中で公開されているMP3ストリームサーバを検索することができます。いわゆるインディーズミュージックに興味のある人にはたまらないかもしれません。

StreamWorks MP3 Server

こちらも同様のフリーのMP3変換ソフトとストリームサーバソフトを公開しています。ストリームで聴くMP3というのもまた新鮮です。

そして、車社会の米国には車でもMP3が聴きたいというユーザが多いようで試作に 関するドキュメントを公開している技術者がいます。

The MP3mobile

カーオーディオ・ユニットにLinuxとMP3プレイヤーを搭載してしまえというアイデアなのですが、これ、アイデアにとどまらず商品化がすすんでおり、

EMPEG.com

こちらで近日発売のカーオーディオMP3プレイヤーの情報を見ることが出来ます。 7000曲(アルバム 500枚分)の MP3をカーオーディオに積もうと言う計画です。ほとんど走るジュークボックスですね。予定価格1099ドル。

【MIDI、VQF、a2B、オンラインミュージックの対抗馬】
さて、MP3が成功して、他の音楽フォーマットも同様のブレイクを狙っているようです。例えばYAMAHAのオンラインミュージックイニシアチブでは

オンライン・ミュージック・イニシアティブ

MIDIフォーマットの放送ソフトを提供しています。将来的には有料のMIDIデータを販売する予定です。MIDIは楽譜情報だけなので、音声は含まれませんが、その分圧倒的にファイルサイズが小さく、動作が軽いのでPC作業のBGMとしてはこちらが結構いけるかもしれません。

また、MP3以上の圧縮率を持ち、著作権保護機能をも含むのがVQFフォーマットです。VQFフォーマットはYAMAHAが開発した音楽フォーマットで、MP3以上の機能を持っているのですが、YAMAHAが強力なライセンスを持っている為、オープンな標準化技術のMP3に普及の先を越されてしまいました。

SoundVQ

しかし、今後、MP3の著作権保護機能が問題になってくると、高機能なVQFフォーマットが商用音楽配信で再度盛り上がりをみせる可能性もあります。海外のVQFフォーマットニュースサイトVQF.comではこの形式の最新情報が分かります。

VQF.com

そして、海外ではAT&TがMP3に挑戦するフォーマットa2bフォーマットを開発しています。このサイトでプレイヤーをダウンロードできます。これも音質はMP3と同等で著作権保護機構を持っています。高い圧縮率を誇ります。

a2b

こうしてみると技術的にはMP3はやや古い規格であるせいか、最高の技術ではないのかもしれません。Windows Media PlayerやRealPlayerは続々と新しいフォーマットに対応して追加プラグインを発表している事実を考えると、ユーザにとって形式がMP3である必要はだんだんと薄れていく可能性があります。まだまだオンラインミュージックの行方は目が離せません。

数年後には、ビデオフォーマットをめぐる競争が始まる予感もします。楽しみ。



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今回アクセスしたページ
  • AKA's MOD Page
    (http://www.tu-chemnitz.de/~aka/)
    • YAMP
      (http://www.tu-chemnitz.de/~aka/myprgs_m.html#Yamp 3.3)
  • MPMan
    (http://www.mpman.com/j/index.html)
  • MP3spy
    (http://www.mp3spy.com/)
  • XG by YAMAHA
    (http://www.yamaha.co.jp/xg/index.html)
    • SoundVQ
      (http://www.yamaha.co.jp/xg/SoundVQ/index.html)