[Web Travelers]
[写真] 金子伸二
 集合住宅1階の我が家のベランダは、外側がちょっとした庭のようにしつらえてあり、クローバーが一面に植えられています(雑草が生えにくくなるのだそうです)。野鳥にとっては街中の貴重な空間のようで、スズメ、ヒヨドリ、キジバト、シジュウカラ、メジロ、ムクドリ、ツグミなどが姿を見せます。郊外から都心近くに引っ越したことで、かえって身近な野鳥たちの存在に目が向くようになりました。暖かくなるとともに、また新たな野鳥が現われないかと、聞き慣れない鳴き声のするたびにベランダの外を眺めています。


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はちみつぐるぐる・2

 回は、前々回にお届けした「はちみつぐるぐる」の続編です。
これがどうやら私にしては意表をついたテーマだったようで、これまでの連載の中では身近な人からの反応がもっとも多く見られた回となりました。それに意を強くしたわけではないのですが、その後のウェブ・トラベルでぜひご紹介したいページがさらに発見できたので、早々に第2弾をお送りします。
まずはその後の経過のご報告から。前々回の時点でクローバー(アルゼンチン、カナダ産)、ミカン(静岡産)、ライム(フランス産)、ラズベリー(カナダ産)、ラベンダー(フランス産)の5種類であった我が家のはちみつコレクションはその後も順調に拡大し、モミ(フランス産)、ヒマワリ(フランス産)、クリ(フランス産)、ローズマリー(スペイン産)、森林植物-モミ、オークなど-(スイス産)、高山植物-エーデルワイス、リンドウなど-(スイス産)、様々な花のミックス(イタリア・シチリア産)とさらに7種類が追加されました。
なかでもモミやクリといった樹木の花のはちみつは、香りや味に独特の薬っぽい風味(のど飴的というか)があって最初は抵抗がありますが、慣れてしまえば飽きのこないおいしさがあって楽しめます。デパートの山形県物産展で試食したトチノキのはちみつにも似たような傾向がありました。樹木の花のはちみつは、まるで森の生命力をそのまま食べているような気分で、ただ甘いだけのものというはちみつの印象を覆すものでした。
今までは気がつかなかったのですが、デパートやスーパーの棚を注意して見ると、けっこういろいろな種類のはちみつが置かれているんですね。また、近ごろ増えてきた自然食品店や輸入食品店などでも、それぞれに何種類かのはちみつが扱われていて、ふだんの買い物の範囲内でもかなりの種類が手に入ることがわかりました。これからもリサーチを続けていこうと思っています。

 ームページ上の情報を見ると、養蜂業の方のページを別にすれば、はちみつそのものよりも、ミツバチをテーマとして扱ったページが多いようです。なかでもニホンミツバチは、大阪の高校で理科を教えておられる菅原道夫さんが、ご自身で観察されたニホンミツバチの生態を、たいへんわかりやすくまとめておられて、おおいに感銘を受けました。
現在、世界中の養蜂で使われているのはセイヨウミツバチと呼ばれる種類で、日本でも明治以後の近代養蜂ではセイヨウミツバチが用いられ今日に至っています。これはみつの採取量が多いというセイヨウミツバチの性質が、養蜂に適していたためだそうです。
ところが日本にはもともとニホンミツバチという固有種のミツバチがいて、江戸時代まではこれによる養蜂も行われていました。ただし現在ではセイヨウミツバチに押されてその数が減少し、存続さえ危惧されているということです。
菅原さんは、あるきっかけからニホンミツバチと出会い、その生活を知り、種としての存続に努めたいと考えられたそうで、ページではセイヨウミツバチとは異なったニホンミツバチ独特の生態や、その飼育、はちみつ採取までが写真入りで詳しく紹介されています。特にその分布と環境についての説明では、ニホンミツバチが日本の自然と深く結びついていたこと、そして環境の変化や養蜂業の衰退等によって、その分布に大きな変化が出てきているということが報告されており、読んでいて考えさせられます。近年、ニホンミツバチを見直す動きも出てきているようで、その点からもぜひ多くの方に見ていただきたいページです。

 BILLY BEE HOMEPAGEb蜜蜂を飼おうbは、愛知の赤阪泰志さんによるページです。赤阪さんはお祖父さんが長く養蜂を営んでいらしたことからミツバチに関心を持ち、ミツバチや養蜂について調べておられるそうです。赤阪さんご自身の蜜採りの思い出や、ミツバチに関するリンク集、ブックガイドなどがあり、これから詳しく調べていきたいという私のような初心者にとって、とても有り難い情報が得られました。ここで紹介されている養蜂博物館には、ぜひ一度行ってみたいものだと思っています。トップページのミツバチがかわいいですね。

 ツバチがこのように多くの人を魅了するのには、産物であるはちみつもさることながら、その不思議な生態や、とりわけ緻密な構造をもった巣にもあるといえるでしょう。INAXギャラリーで1998年に行われた蜂は職人・デザイナーという展覧会では、そうしたハチの巣の実物が展示され、その時の展示内容がホームページ上にまとめられています。もともと建築関連のユニークな企画展を中心に行っているギャラリーだけあって、ハチの巣を建築学的な観点から見た解説もあり、その合理的で複雑精緻な構造にはただ驚かされます。特にセイヨウミツバチの巣が「マラルディのピラミッド」という高度な幾何学的秩序に則って作られているというのは圧巻です。こうした展示解説のほか、ハチや昆虫全般についてのブックリストもあるので、さらに掘り下げて知りたい場合の参考になります。今となってはこの展覧会を観に行かなかったことを残念がりながら、この時のブックレットを眺めています。

 て、いろいろとお勉強した後で、実際にはちみつを入手するための情報をチェックしてみます。養蜂業の方などが独自にホームページを開いて、そこで通販で買えるようになっている例もずいぶん多いようですが、社団法人 中央畜産会特選・畜産こだわり市場では、全国のはちみつ生産者についての情報を得ることができます(養蜂って畜産の一種なんですね、納得)。ここの特産・畜産こだわり検索の「製品カテゴリー」欄で「はちみつ」を選択して検索すると、各地の養蜂場で作られているはちみつ関連製品の一覧が表示され、それぞれについて製品や生産者に関する詳細な情報を見ることができます。このページでの通販は行なっていませんが、それぞれに価格や注文方法などが記載されています。情報を一件ずつじっくり読んでいくと、今の日本の養蜂がどんな人たちによって支えられているのか、養蜂業の現状のようなものが感じられてきます。

 入はちみつの増加で国内の養蜂業は厳しい状況に置かれているそうです。ことさら健康食品や自然食品と意識をしなくても、ジャムがわりにパンにつけるなどして、気ままにその味の違いを楽しむようになれば、はちみつの家庭での消費はまだこれから高まっていくかもしれませんね。



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